松本零士「宇宙戦艦デスシャドー 」

『宇宙海賊キャプテンハーロック』の元となった作品です。

この「宇宙戦艦デスシャドー 」は1975年のプレイコミック11月13日号に掲載されました。

赤い惑星を守るため、宇宙を旅するハーロック。
この惑星に近づいたものは容赦なく攻撃する。
今日も、この惑星に女性ばかりが乗った戦艦が接近。
ハーロックはこれを撃破。

そして眼下に広がる地球では、地下での生活がを余儀なくされていた人類が、ついに地上へ現れた。

ハーロックをはじめ登場員たちは喜んだ。
しかしそこにいた人類はすべてが男だった。

そこへ、先ほどの女性ばかりの兵士を乗せた戦艦群が現れた。おそらく避難信号をキャッチしたのだろう。

攻撃体制にはいるデスシャドーだったが、撃破はせずに機関部のみを攻撃した。
脱出した女性兵たちは地上へと下りてゆく。

これで、地上には男と女が共存し、再び地球は蘇るだろう。

自分の役割を終えたハーロックは、搭乗員の男たちを下すと一人デスシャドーとともに宇宙へと消えていった。

いや一人ではない、愛した女性とともにハーロックの新たな旅がはじまる…

アルカディア号のトチローのように、この作品ではかつて愛した女性の意志がデスシャドーを動かしています。
また、ハーロックは地球を蘇らせるために宇宙海賊となっているにもかかわらず、地球人からは悪魔と言われています。
赤い惑星、地下で暮らすことになった男だけの地球人、デスシャドーを動かす女性が誰なのか…謎の多い作品ではありますが、これが宇宙海賊キャプテンハーロックの原点なんですね。